





「思い出の庭」 F4 紙本着彩 オーダー2026 40年ほど前に一緒に暮らしていたわんことバラの絵のご依頼。制作の様子まとめです
伊藤若冲の薔薇小禽図の構図を意識して描きました
目線誘導、渦のような流れ、改めて観察して、描くと
すごいです。
ミクロとマクロで、奥行きなどは交差するように描いています。
これもこれまで描いてきたデッサンや、花のスケッチの積み重ねからこうはならないのを知った上で崩す。揃える。
絵巻なども学ぶと、こうはならないよねという部分が多くあるのに成立する凄さがあります。
一枚の絵の中で、カメラワークが混在していて映画のように入り込むことができる。まるでその中に入り込むように。
型を知らねば型破りはできぬ。
デッサンなどの基礎、見る力の訓練や先人たちの表現方法を知ったり、模写をして成り切ってみることは制作をしていく上で決して個性をなくすものでは無く、個性を知り、強化していけるものなのだと思います。
過去の私は「個性」を得なくては!と型を知ろうとしないで、傲慢に絵を描いていたと思います。
学生の頃、素晴らしい先生方が身近にいたのにもっと色々教えていただけばよかったと後悔があります。
自分の情熱を紡ぎ描く時、日本画は何度も手を止めて何度も考える場面が発生します。
乾く時間、絵の具の沈殿、膠の調整・・・
ただエネルギーを叩き込むだけではない待つ時間や手間が、自我や無駄なものを無くし整えてくれる時間でもあると感じます
この抽出の感覚を、以前はコーヒーフィルターのように澄んだ水滴が溜まっていくという言い方をしていたのですが
最近は、洗練されていくこの時間は私にとって抽出口をピンポイントにしてくれて
研ぎ澄まされる水のように、高圧洗浄機のように、強く強力に出力されるのでは?と感じています。
それは、日々の鍛錬や思考、美しい型によって生まれるものなのかも。と
もっと描いて真摯に学んでいこうと思わせていただいた作品です。
